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2021年1月13日

20年の倒産7773件、過去4番目の低さ 休廃業、早期退職募集が急増、東商リサーチ

 東京商工リサーチは13日、2020年の年間企業倒産が7773件(前年比7.3%減)、負債総額(1000万円以上)が1兆2200億4600万円(同14.3%減)になったと発表した。件数は18年以来、2年ぶりの減少で、8000件を下回ったのは30年ぶりで、この50年間ではバブル期の1989年の7234件に次いで4番目の低さ。新型コロナウイルスの感染拡大に対する政府の資金繰り支援などが奏功したとみられるが、コロナ関連倒産は792件。

 産業別件数では、「サービス業他」が最多の2596件(同1.1%増)で、「建設業」の1247件(同13.6%減)、「卸売業」の1065件(同6.8%減)、「小売業」の1054件(同14.3%減)などが多かった。

 負債額の多かったのは「ダイヤメット」(新潟県、自動車部品)の578億円を筆頭に、「ホワイト・ベアーファミリー」(大阪府、旅行業)の278億円、「エアアジア・ジャパン」(愛知県、航空運送)の217億円など。

 同社によると、倒産は少なかったものの、休廃業・解散は急増しており、昨年1~10月だけで4万3802件(前年同期比21.5%増)に上り、2000年の調査開始以来の最高を記録した。同社によると、政府や自治体による企業の資金繰り支援は一時しのぎであり、企業継続の将来性を必ずしも担保していないため、コロナ禍の長期化で"店じまい"する企業が増えている。

 また、上場企業の早期・希望退職者の募集も昨年1~12月上旬で90社、約1万8000人に達しており、19年年間の35件の2倍以上になっている。コロナ禍に直撃された繊維・アパレル、外食産業などで多く、雇用に及ぼす影響も大きい。


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