新型コロナウイルス感染拡大に伴う雇用調整助成金(雇調金)の特例措置について、政府は、2月末としている期限の延長を検討する考えだ。6日、加藤勝信官房長官が会見で記者団に答えた。特例措置は当初、昨年6月末を期限としていたが、感染拡大が沈静化せず、9月末、12月末、今年2月末と3回延長。今年3月以降は段階的に縮小する方向で進んでいたが、7日にも発令される見通しの1都3県を対象にした緊急事態宣言を前に流れが変わった。
雇調金は、企業が社員に休業手当を支給して雇用を維持する場合の助成金。通常の助成率は中小企業で3分の2、1人あたり日額は8370円が上限だが、特例では中小企業の助成率は最大100%、支給上限額は1万5000円に引き上げている。
加藤官房長官は「緊急事態宣言の期間との絡みもみて必要な対応をしたい。雇調金は全国を対象としており、1都3県の宣言にかかわらず、しかるべきタイミングで延長に関する結論を出したい」と強調。また、財源について「昨年12月25日に約2200億円の予備費を追加している。新たに必要であれば適切な対応をしていく」と述べた。