ニュース記事一覧へ

2020年12月23日

22年の大卒採用、「減る」が「増える」を上回る コロナ禍で慎重姿勢に、リクルートワークス調査

 リクルートワークス研究所がこのほど発表した2022年3月卒業生の採用見通しによると、大学・大学院卒者の採用が前年より「増える」企業は7.7%(前年比3.8ポイント減)、「減る」企業は11.6%(同4.0ポイント増)となり、「増える」から「減る」を引いた"採用DI"はマイナス3.9ポイントとなり、12年卒以降10年連続のプラスが続いた新卒市場は一段落しそうだ。ただ、「わからない」が26.1%(同6.4ポイント増)と増えており、新型コロナウイルスの感染動向をみながら決める企業が増えている様子がうかがえる。

 業種別で「増える」の比率の高いのは「小売業」の11.6%、「情報通信業」の10.3%、「建設業」の10.2%など。一方、「減る」比率の高いのは「飲食・宿泊業」の21.6%、「情報通信業」の13.4%、「製造業(機械以外)」の13.3%など。
 企業規模別では、従業員1000人以上の大企業では「増える」が10.2%、「減る」が13.8%。1000人未満の中堅企業でも各6.9%、10.9%と、採用を減らす企業の方が多くなっている。

 コロナ禍をきっかけに、ジョブ型など「限定正社員」の採用が焦点になっているが、新卒についても「勤務地限定」は14.3%、「職務限定」は19.1%、「勤務時間限定」は1.6%の企業が実施していることがわかった(複数回答)。しかし、どれも実施していない企業は70.1%の多数にのぼり、メンバーシップ型の採用が根強いことがわかった。

 調査は従業員5人以上の7200社を対象に10~11月に実施、4516社から回答を得た(回答率62.7%)。


【関連記事】
21年の大卒採用、11.5%が「増える」 
10年連続のプラス、ワークス研調査(2019年12月18日)

PAGETOP