パーソル総研は17日、テレワークによる組織の求心力について、テレワーカーと出社ワーカーを比較した調査結果を発表した。それによると、「会社に感謝の気持ちを持っている」人の割合はテレワーカーの43.4%に対して、出社ワーカーは32.8%。「会社に愛着を感じている」人は各34.4%、27.1%で、いずれもテレワーカーの方が高いことがわかった。
このほか、「会社の一員として仕事に誇りを持っている」人も各36.4%、28.2%でテレワーカーの方が多く、組織コミットメント(組織との情緒的な結びつき)は総じてテレワーカーの方が出社ワーカーより1.3倍程度高いという結果になった。
仕事の成果に対する認識でも、「上司の期待を超えるパフォーマンスを発揮している」と思っているテレワーカーは30.4%いたのに比べ、出社ワーカーは22.1%。「仕事に熱心だ」も各34.6%、29.0%など、テレワーカーの方が多い傾向にある。
テレワークによる組織への求心力や生産性の低下が懸念される中、やや意外な結果となったが、同社では「社員への健康配慮、企業方針の十分な説明や情報提供を心掛けている企業が増えたためではないか」と分析している。
調査は7月21~26日に実施。20~59歳の正社員男女から、直近1カ月にテレワークを週3日以上している人と、していない人の各1000人の回答を集計した。