厚生労働省は27日、派遣労働者について日本人材派遣協会(派遣協)や日本生産技能労務協会、経団連や日本商工会議所など派遣元、派遣先企業の業界7団体に雇用維持を要請した。
要請文によると、12月末に契約更新を迎える派遣労働者が多く、今年は新型コロナウイルスの感染拡大が長期化していることから、雇い止めなどが多発する懸念が生じているが、派遣元は労働者派遣法に基づく雇用安定措置の義務があること。政府も雇用調整助成金の特例措置を12月末から来年2月までの延長を決めており、雇調金の活用などを通じて雇用維持に努めることを求めている。
派遣協の調査によると、協会加盟派遣元の派遣労働者の平均実稼働者数は1~3月期が約37万人で前年を上回っていたが、コロナ禍によって4~6月期が約35.5万人、7~9月期が約34万人と前年を下回り、減少傾向にある。