東京商工リサーチは26日、今年1~10月の企業の「休廃業・解散」件数(速報値)が4万3802件に達し、昨年の年間件数の4万3348件を上回った、と発表した。過去最多だった18年の4万6724件をも大幅に上回るペースという。
業種別で最も多いのは「サービス業」の1万3655件(同23.8%増)で、全体の3割以上を占めている。「金融・保健業」は1601件(同55.3%増)程度だが、伸び率はダントツに高い。
新型コロナウイルスの感染拡大で企業業績は大幅ダウンを余儀なくされているが、政府・自治体の資金繰り支援などが奏功して、1~10月の企業倒産は6646件(前年同期比4.4%減)と抑制されている。
しかし、同社によると、従来から経営者の高齢化に伴う後継者不足などで"店じまい"する企業も多く、コロナ禍が拍車を掛けた可能性が高い。このため、資金繰り支援以外に事業再生・転換などの支援が欠かせないという。