マイナビが6日発表した2020年「中途採用実態調査」によると、ウェブ面接を導入した企業は対面選考のみの企業より、採用満足度が高いという結果が出た。新型コロナウイルスの感染拡大で多くの企業がウェブ面接を余儀なくされたものの、実施してみたらよい結果になっていることがうかがわれる。
感染拡大に伴う業績低迷を受けて、7月時点の中途採用計画について、「減らす」と答えた企業は24.9%あり、「増やす」の7.4%を大きく上回った。しかし、正社員の過不足については、緊急事態宣言後も「不足」が48.5%もあり、「余裕を感じる」の25.3%を大きく上回っている。
採用時の面接では、昨年12月までは「対面のみ」が75.0%を占めていたが、感染拡大とともにウェブ面接が徐々に増え、今年7月には「対面のみ」は30.5%に減り、「ウェブと対面の両方」が30.0%、「ウェブのみ」が13.3%まで増え、両方を合わせると43.3%にのぼった。
採用結果の満足度について、採用者の質・量とも「満足」だったのはウェブのみが22.7%、ウェブと対面の両方が37.3%だったのに対して、対面のみでは40.0%。逆に、「不満足」だったのは、ウェブのみが8.6%、ウェブと対面の両方が31.0%、対面のみが60.4%と対照的な結果となっている。
こうした結果について同社は、ウェブ面接は「求職者の人柄がわかりにくい」などの難点はあるものの、ウェブ面接によって対面が困難な他地域の求職者との接触が可能になったこと、ウェブ面接に抵抗感の少ない若手求職者が増えたことなどを挙げ、今後もさらに普及するとみている。
調査は8月に実施、1~7月に中途採用を行った企業の人事担当者1910人から有効回答を得た。