労働政策審議会雇用対策基本問題部会(阿部正浩部会長)は25日、厚生労働省が提示した企業の70歳就業確保と中途採用比率公表に関する改正省令案要綱について「妥当」と答申した=写真。前者は高年齢者雇用安定法、後者は労働施策総合推進法で、いずれも来年4月施行。新たな2つの「雇用ルール」が整備されたことを受け、来春に向けた企業の準備と対応が加速するとみられる。
70歳までの就業機会の確保は、企業に(1)雇用による支援として、定年廃止や70歳までの定年延長、他社への再就職の実現(2)雇用以外の支援として、定年後または65歳までの継続雇用終了後にフリーランスや起業した人との間で70歳まで業務委託契約を締結――などを求める。努力義務でスタートする。
今回の省令改正に伴い、企業に毎年1回の提出を義務付けている報告の様式について、新設される70歳までの就業確保措置の実施状況や適用状況の欄を追加する。
中途採用比率の公表は、従業員301人以上の大企業を対象に、中途採用の比率公表を義務付けるもの。政府は求職者と企業側のマッチングを促す効果が期待できる、としている。大企業に根強く残る新卒一括採用の仕組みを見直し、就職氷河期世代やシニア層の中途採用に加え、経験者採用の拡大を図りたい考えだ。
省令改正では、公表方法について......
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