ディップ総研が17日発表した「派遣社員の就業実態・就業希望調査」によると、新型コロナウイルスの感染拡大で半数近くの派遣社員に心境の変化が生じ、変化の内容で最も多いのは「正社員希望」であることが明らかになった。企業の急激な業績悪化や雇用不安が派遣社員の心理に影響を及ぼしているようだ。
新型コロナが仕事探しおける心境の変化に与えた影響は、「とても影響している」が17.3%、「やや影響している」が30.6%あり、合わせると47.9%になった。具体的には「正規雇用への希望」「交通費支給の有無」「最低限の時給」「許容できる業種・職種」などが多かった。
派遣への満足度は「満足」が3割弱、「不満」が3割強、「どちらとも言えない」が4割強だったが、最も希望する雇用形態では「正社員」が54.3%で最も多く、「派遣」は35.8%程度。正社員希望者のうち、19.8%が「希望がとても強まった」、24.4%が「やや強まった」と答え、合わせて44.2%がコロナ禍をきっかけに正規就労をより望むようになったことがわかった。
希望する理由(複数回答)は「給与アップ」(65.7%)、「雇用の安定」(63.0%)、「福利厚生の充実」(43.8%)など。
調査は7月2~16日に実施、15~69歳の派遣社員約4000人から回答を得た。