東京商工リサーチが18日発表した第7回「新型コロナウイルスに関するアンケート調査」によると、このまま売り上げ減少が長引いた場合、中小企業の8.5%が「廃業を検討」せざるを得ないところまで追い込まれていることがわかった。調査は7月28日~8月11日に実施、1万3722社から有効回答を得た。
コロナ禍の収束が長引いた場合、「廃業(全事業の閉鎖)」を検討する可能性のある企業は7.3%の841社あり、このうち資本金1億円以上の大企業が1.0%(20社)、同1億円未満の中小企業が8.5%(821社)にのぼった。中小企業の場合、検討の時期については「13~24カ月」の間が33%で最も多く、「7~12カ月」が27%、「25カ月以上」が22%で続いた。
同社によると、2016年時点で中小企業は約358万社あることから、単純計算すると13.5万社が今後1年以内に廃業の危機を迎える可能性がある。廃業の検討は7月下旬の中間集計時の7.7%より0.8ポイント上昇しており、緊急事態宣言は解除されたものの、その後も感染拡大が止まらないことから、景気回復に悲観的な企業が増えていることをうかがわせる。