労働政策審議会の第97回障害者雇用分科会(阿部正浩分科会長)は31日、障害者雇用促進法に基づく企業の法定雇用率をめぐり、厚生労働省が提示した「来年1月から0.1%引き上げる」とする案について議論した=写真。労働者側は厚労省案を了承したが、使用者側は「新型コロナウイルスが経済と雇用を直撃し、先行き不透明な状況にある」として難色を示した。18年4月施行の改正法で2.0%から2.2%となり、さらに3年以内に0.1%引き上げることが決まっていたもので、後者の施行時期に関する議論は大詰めを迎えている。
厚労省は今春、「法定雇用率未達成企業が作成する雇い入れ計画の始期が1月1日であるため、新たな雇用率を前提として取り組みやすい」などとして、「来年1月引き上げ」を提案。この日は、同じ内容で再提案した格好だが、使用者側は新型コロナの影響が深刻化している現状や職場実態を説明したうえで、「障害者雇用の重要性を認識しつつも今は雇用維持を」「一律ではなく業種別の経過措置を」などと主張。最終決着は次回に持ち越された。
この日の会合では...
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