2020年度の最低賃金(最賃)引き上げ額について、厚生労働省の中央最低賃金審議会の「目安に関する小委員会」(藤村博之委員長)は22日、「労使の意見の隔たりが大きく、目安を定めるに至らなかった」とする報告書をまとめた。目安を示せなかったのは、リーマン・ショック後の09年度以来となる。
新型コロナウイルス感染拡大で雇用そのものが危機的状況にあるとして、経営者側は「足元の経済指標は最悪」と凍結を要求。これに対し労働者側は「経済再生に向けては内需喚起が不可欠」と引き上げを求めていた。
20日から徹夜を含めて断続的に協議してきた小委員会だが、結果的に目安の提示に至らなかった。