厚生労働省が17日発表した2019年「国民生活基礎調査」によると、18年の年間所得の1世帯平均は全世帯で552万3000円(前年比0.1%増)となり、世帯別では高齢者世帯が312万6000円(同6.7%減)、高齢者以外の世帯が659万3000円(同0.9%増)、児童のいる世帯が745万9000円(同0.3%増)だった。
所得別の世帯分布をみると、最も多いのは「200万~300万円未満」の13.6%で、「300万~400万円未満」が12.8%、「100万~200万円未満」が12.6%で続いた。中央値は437万円で、平均の552万円以下の世帯比率は61.1%だった。
中間的な所得の半分に満たない家庭で暮らす「子ども(18歳未満)の貧困率」は13.5%で、前回(15年)の13.9%からわずかに改善したものの、依然として子供の7人に1人が貧困状態にある。また、18年の「貧困線」である127万円に満たない世帯の相対的貧困率も15.4%で、前回から0.3ポイント改善した。
同調査は毎年行われ、19年は3年ごとの大規模調査の年。同年6~7月に介護、所得、健康意識などを聞いた。所得・貯蓄については3万2529世帯を対象に実施し、集計可能な2万2288世帯の回答をまとめた。