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2020年7月14日

27%の企業が「テレワークやめた」 東商リサーチの第6回新型コロナ調査

 東京商工リサーチが14日発表した第6回「新型コロナウイルスに関するアンケート調査」によると、6月末から7月にかけて企業が実施しているテレワークについて、「現在も実施している」の31.0%に対して、「現在は取りやめた」が26.8%あったことがわかった。コロナ前後も「実施していない」が42.2%で最も多かった。

 企業規模別にみると、資本金1億円以上(2400社)では「現在も実施」が55.2%と過半数を占め、「取りやめた」は29.7%、これに対して、同1億円未満(1万1956社)では「現在も実施」は26.2%で、「取りやめた」も26.2%だった。もともと、テレワークを採用しない企業が大企業の15.1%に対して中小企業は47.6%と圧倒的に多く、同社は「社内インフラの整備や人員充足度などの業務オペレーションの違いが背景にある」とみている。

 一方、現在もテレワークを実施している企業に対して、実施前後の有給休暇の取得率に変化があったかどうか聞いたところ、「増えた」と「減った」が各15%ほどあった。さらに、「減った」企業にその理由を聞いたところ(複数回答)、「プライベートの時間が増え、有休の必要がなくなったため」が66%で最も多かったが、「在宅勤務で生産性が低下し、必要労働時間が増えた」との回答も8.4%あった。

 これらの結果について、同社は「経済活動の段階的な再開に伴い、勤務形態も"コロナ以前"に戻りつつあるようだが、感染防止の観点からは不安を残す結果となった」と分析している。調査は6月29~7月8日に実施、1万4602社から有効回答を得た。


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