厚生労働省が24日発表した5月の労働経済動向調査によると、労働者の過不足状況判断DI(「不足」の割合から「過剰」の割合を引いた数値)は正社員で24ポイントとなり、2月の前期から14ポイントと大幅低下した。業種別では、建設が46ポイントで最も高く、医療・福祉が43ポイント、運輸・郵便が41ポイント。建設は前期より12ポイント、運輸も同14ポイント低下した。
パートタイムも前期より11ポイント低い16ポイント。運輸・小売は37ポイント(同6ポイント減)、その他サービスも36ポイント(同12ポイント減)と大幅に低下しており、生活関連サービス・娯楽は22ポイント(同32ポイント減)、宿泊・飲食サービスも12ポイント(同38ポイント減)となり、新型コロナウイルスの影響が顕著に出ている。
これに伴う雇用調整(残業規制、希望退職募集、解雇など)の実施も1~3月期では37%(前期比3ポイント増)に増え、4~6月期にはさらに44%に増える見通しだ。業種では営業自粛などの影響を直接受けた宿泊・飲食サービスの63%、生活関連サービス・娯楽の57%が突出して高い。
調査は四半期ごとに実施し、今回は30人以上の正社員がいる5835事業所を対象に実施、2390事業所から有効回答を得た(回答率41.0%)。