エン・ジャパンが16日発表した「パワハラ防止法」意識調査によると、企業のミドル社員76%は「パワハラ防止法」を知っており、34%が「自分の行動がパワハラに当たるのではないか」と思ったことがあることがわかった。
パワハラ防止法は6月から大企業を対象に施行されたが(中小企業は来年6月施行)、22%が「内容も含めて知っている」、54%が「概要を知っている」と答え、8割近くが知っていた。施行についても86%が「良いと思う」と肯定的な考えだった。
パワハラが起こる理由を聞いたところ(複数解答)、「パワハラをする側の人間性の問題」が70%で最も多く、「上司と部下の信頼関係の欠如」が53%、「企業のパワハラ対策が不十分」が46%で続いた。
一方、自分自身がパワハラをする側になった可能性については、「ない」が20%、「根拠はないが気を付けている」が37%、「パワハラに当たるのではないかと思ったことがある」が34%、「ある」が2%。身に覚えのありそうな人が36%、3人に1人の割合でいることがわかった。世代では30代が38%で最も多かった。
パワハラ撲滅の方法では(複数回答)、「学ぶ機会を設ける」と「パワハラの定義を明確に」が各55%にのぼり、法律の規定と職場の実態の間にかなりのギャップがある現実をうかがわせる結果となった。
調査は4月30日~5月28日に実施、同社サイトの「ミドルの転職」利用者で35歳以上の2005人から有効回答を得た。