総合人材サービスのマンパワーグループ(本社・アメリカ)、ランスタッド(同・オランダ)、アデコグループ(同・スイス)の大手3社は4日、新型コロナウイルス感染症を契機とした「新たな日常」における安全なビジネス再開に向け、『安全なビジネス再開のための実用ガイド~組織のためのベストプラクティス』と『安全なビジネスの再開~ベストプラクティスのプロコトル』を発表した。今春始動した3社連携プロジェクトの第2弾となる。
世界で人材サービス業をけん引する3社は今春、新型コロナによる健康危機が、世界各地の人たちや経済に前例のない難しい課題をもたらしているため、「多くの国や分野にわたるさまざまな職種に携わっている人材サービスとして、安全なビジネス再開に向け専門知識と経験を活かしたい」と結束。世界3大手の連携は異例で、企業に無償で情報提供するなど活発な動きを展開している。
具体的には今回、3社の最新の調査を通じ、公共財として一般に共有することができる職場の優良事例や成功事例を盛り込んだ事例集を作成。あらゆる種類と規模の組織がこの調査を使用し、安全で衛生的かつ生産的な方法で組織の立て直しや運営ができるよう後押しする。
公表した『実用ガイド』(全8ページ)は、ビジネス再開に向けた行動計画の策定方法や実施の際のポイントに加え、参考となる国の好事例をまとめている。『安全なビジネスの再開』(全67ページ)は、(1)背景および目的(2)安全なビジネスの再開(3)今後安全に働くための事例(4)業界での実例(5)チェックリストにある対策の概要――の5項目で構成。業界別の参考事例などを詳細かつ図解を交えて分かりやすく紹介している。
第2弾の活動について3社は「これらのベストプラクティスを広範にわたり採用してもらうことで、企業や働く人たちが安心して仕事を出来るようになる。また、経済のさらなる回復に貢献するとともに、社会全体の復活をサポートする役割を果たしていきたい」と、活用を呼び掛けている。
『安全なビジネス再開のための実用ガイド~組織のためのベストプラクティス』
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