厚生労働省は2日、新型コロナウイルス感染症による雇用への影響に関する調査集計を発表した。全国の労働局やハローワークを通じた5月29日までの集計分で、それによると雇用調整の可能性のある企業は3万214事業所、解雇などが見込まれる労働者は1万6723人。1週間で8155事業所、4811人増えた。解雇見込みが予想される非正規労働者は5月25日以降で2366人となっている。
業種別では製造業が6298事業所で最も多く、飲食業が4760事業所、小売業が3028事業所など。解雇見込み労働者では宿泊業が3702人で最も多く、道路旅客運送業が2287人、製造業が2269人、飲食業が2122人と2000人台にのぼっている。
都道府県別では、事業所数では北海道の2446事業所、東京都の2291事業所、岩手県の1648事業所が上位3位で、労働者数では東京都が2495人、大阪府が1789人(事業所は341事業所)、北海道の1025人が上位3位となっている。
一方、厚労省は同日、停止していた雇用調整助成金のオンライン受け付けを5日から再開する、と発表した。5月20日のスタート当日から不具合が発生し、システムのプログラム改修などで休止していたもの。