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2020年5月29日

2011年以降で最低 4月度の製造請負・派遣事業の動向調査、技能協

 日本生産技能労務協会が29日までにまとめた「製造請負・派遣事業動向調査」によると、4月度の業況判断DIはマイナス35となり、前回調査の1月度時点(プラス3)に比べ38ポイント下回った。2011年4月の調査開始以来最低で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、取引先の減産や休業による受注減少が広がっている実態が浮き彫りとなった。

 業況判断DIは、「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を引いた数値。技能協が会員企業の協力を得て四半期ごとに調査している。今回の調査は4月3日から22日に実施した。回答企業数63社、回答率72.4%。

 今回の業況判断の理由として、企業から「感染拡大で大口取引先の稼働停止や新規スタッフの受け入れ停止が発生」「取引先の一部ラインの停止や時短操業が相次ぎ、スタッフの休業が増加傾向」などの回答があった。

 また、先行き3カ月後の予測DIはマイナス64で、大幅に低下するとみている。「感染症の影響の底がどこまでなのか不明」「先行きの不透明感が増している」などの回答が寄せられ、深刻度は日を追って増している模様だ。

 最近の推移をみると、18年7月度のプラス46から7四半期連続で低下。昨年4月度がプラス31、同7月度はプラス17、同10月度はプラス10、今年1月度にプラス3と下降し、今回で2013年4月度以来のマイナスに転じた。

 このほか、スタッフ社員(派遣・請負)の判断DI(不足―過剰)はプラス23で、今年1月度(プラス78)から55ポイント急降下。人手不足が一転した格好だ。20年3月末現在の雇用人数は14万108人で、このうち、スタッフ社員が13万1831人、プロパー社員(内勤)は8277人。スタッフ社員の内訳は派遣社員10万4939人、請負社員2万6892人となっている。


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