厚生労働省は11日、「新型コロナ対策のための全国調査」の1~4回実施分について結果を発表した。LINEと協定を結び、同社の公式アカウントを通じてサービス登録者に対して実施したもので、1回目は3月31日~4月1日、2回目は4月5日~6日、3回目は12日~13日、4回目は5月1~2日に実施。第1~3回は15歳以上の約2400万人、第4回は同約1800万人から有効回答を得た。
第4回調査で、「身体・健康について心配している」と回答した人は26.8%あり、中でもタクシー運転手が32.7%で最も高く、学生は18.9%で最も低かった。しかし、学生の場合、「人間関係について不安」「1日中憂うつで気分が沈む」など精神面の不安が10%台を超えており、全体の8~9%台を上回っている。
雇用・収入については31.3%が不安を感じているが、中でもタクシー運転手が82.1%、理容・美容・エステ関連が73.0%、宿泊・レジャー関連が71.2%、飲食関連が66.2%と高い比率をみせた。
これらの結果について厚労省は、同調査がLINEユーザーのみを対象にしていること、重症者は回答しにくいこと、感染症予防の意識が高い人ほど回答する傾向にあることなどを踏まえ、「感染状況の一つの間接指標であり、絶対的な指標ではない」と注釈している。