厚生労働省は1日、昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を発表した。それによると、監督指導を実施した事業所は8904カ所のうち、労働基準法などに違反している企業が75.3%にあたる6707カ所あった。
違反で最も多かったのは違法残業で、40.5%にあたる3602カ所にのぼった。そのうち、月80時間を超えた事業所が最も多い913カ所で、100時間超が537カ所、150時間超が110カ所、200時間超が23カ所などだった。
違法残業以外では、過重労働による健康障害防止措置を実施していなかった事業所が1832カ所、賃金不払い残業が654カ所あった。
法令違反企業は前年の5714事業所、うち違法残業の2802事業所に比べると、いずれも大きく増えており、昨年4月から施行された「働き方改革」の残業時間の上限規制の効果が疑われる結果となった。