東京商工リサーチは30日、新型コロナウイルスの感染拡大で企業の内定取り消しを受けた学生を対象に、追加採用を表明した上場企業が20社になった、と発表した。業種で多いのは小売業の9社、情報通信の4社。
採用数を公表している企業で最も多いのはスマホ関連ビジネスのアイフリークモバイルとコネクシオで、それぞれ100人規模。両社を含め、公表した9社だけで約250人にのぼった。住宅分譲のケイアイスター不動産、家電量販店のノジマは採用数の上限を設けていないという。
厚生労働省によると、これまで92人の学生から内定取り消しの相談がきている。
一方、同社が発表した新型コロナウイルス関連倒産によると、同日時点で109件となった。内訳は倒産が79件、準備中が30件。2月が2件、3月が23件だったが、4月に84件に急増した。
業種別では、宿泊業が24件で最も多く、インバウンド需要の消失と外出自粛の直撃を受けた。次いで飲食業の15件、アパレル関連が10件。地域別では東京都の26件が最も多く、次いで北海道の11件など、全国32都道府県に広がっている。