リクルートマネジメントソリューションズは28日、「テレワーク緊急実態調査結果」を発表した。それによると、テレワーク(終日)経験者の割合は27.1%で、企業規模別では1万人以上では33.8%だが、規模が小さくなるにつれて比率は下がり、300人~500人未満の企業では18.5%にとどまっていることがわかった。また、一般社員、管理職とも「販売系」では1割以下にとどまり、それ以外の職種の3割前後に比べてかなり低かった。
テレワークの効用としては、テレワーク経験者の管理職の59.3%が「生産性が向上し、業績にプラス効果」を挙げたのに対して、未経験者の58.5%が「できればテレワークはしたくない」と後ろ向き。一般社員の場合も、経験者の64.0%が「頻繁にテレワークをしたい」と考えているのに対して、未経験者の50.7%が「テレワークはしたくない」と答え、管理職とほぼ同じ傾向が出た。
経験者にテレワークの課題を聞いたところ、「テレワークを利用できる人とできない人がいて、不公平感が生じている」がもっと多く、管理職で66.4%、一般社員で61.3%に上った。次いで、「コミュニケーションツールに未習熟な人がいるため、業務に支障が出る」も多く、各60.5%、58.4%あった。
テレワーク下のマネジメントで管理職が感じる不安(複数回答)では、テレワーク経験者では「部下の健康悪化の兆候を見逃してしまうこと」が66.8%で最も多く、「部下とのコミュニケーションが減る」が64.4%、「必要時に指示を出しにくい」が61.7%、「部下がさぼっていいないかどうか心配」が56.9%あった。これに対して、前向きな感想(同)としては、「部下がワークライフバランスを改善する好機」が最多の77.5%あった。
調査は3月26~28日に実施し、従業員300人以上の企業に勤務する一般社員2040人と管理職618人から有効回答を得た。結果について2回に分けて公表し、今回は前半部分。