東京商工リサーチが20日発表した2020年度「賃上げアンケート」によると、今年4月~来年3月に賃上げを予定している企業は72.1%で、前年度実績の80.9%から8.8ポイント下落、過去5年で初めて8割を割り込むことがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大により、賃上げに慎重になった企業が増えているため、とみられる。
規模別では、資本金1億円以上の大企業が82.3%(同0.8ポイント増)の2144社と微増だったのに対して、同1億円未満の中小企業は70.1%(同10.7ポイント減)の9524社と大幅に落ち込んだ。
大企業は3月中旬以降の春闘回答で賃上げの決まっている企業が多い一方で、中小はコロナ禍による業績悪化を織り込んでおり、これが長期化すると賃上げだけでなく夏のボーナスにも影響が及ぶと懸念される。
調査は3月27日~4月5日に実施、1万6175社から有効回答を得た。