アイデムが9日発表した「特定技能外国人受け入れに関する調査」によると、受け入れ企業の7割が今後も増員を予定していることがわかった。同制度は昨年4月に導入された新しい在留資格。
特定技能制度の「名称や仕組みを知っている」人は42.9%、「名称は知っているが仕組みはよく知らない」が39.9%を占め、「知らない」人が17.2%あった。知らない人を除いた受け入れ中と受け入れ予定の企業に対する調査で、「受け入れによる良い影響」(複数回答)を聞いたところ、「人材不足の緩和」が53.2%で最も多かった。受け入れ中の141人に今後の予定を聞いたところ、68.1%が「増やす予定がある」と回答。建設、製造、宿泊・飲食、福祉の業種で高かった。
一方、採用活動で困ったこと、不安なこと(複数回答)で最も多かったのは、「日本語レベル」の43.0%で、「住居の手配など、仕事以外の準備」が38.3%、「在留資格申請などの手続きが煩雑」の31.2%などが続いた。
同社は「制度への期待値が大きいことがわかるが、新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな影響を受けることは必至で、せっかくできかけている良い流れが滞ってしまいかねない」と懸念している。
同制度は人手不足対策の切り札として、まず14業種を対象に昨年4月にスタート。しかし、制度のPR不足などもあって、受け入れ数は予定3万人以上に対して、実際には昨年末時点で1600人余にとどまっている。
調査は3月6~9日に実施、制度の対象業種の担当者860人から有効回答を得た。