東京商工リサーチが8日発表した2019年度(19年4月~20年3月)の「人手不足」関連倒産によると、年間479件(前年度比80件、20.0%増)となり、13年度の調査開始以来、2年連続で前年度を上回る過去最高となった。負債総額も617億3100万円(同23.4%増)と急増した。
内訳は、経営者らの死亡、引退などの「後継者難」型が最多の319件で、人手確保ができない「求人難」型が73件、「従業員退職型」が51件、「人件費高騰」型が36件。
産業別では、サービス業などが139件(同34件増)で最も多く、建設業の92件、卸売業の65件などが続いている。地域別では、関東の187件(同14件増)を筆頭に九州の64件(同2件増)、中部の46件(同3件増)、近畿の66件(同27件増)など全9地域で増加した。
一方、新型コロナウイルス感染拡大に関連した経営破綻は7日時点で45件あり、倒産が20件、法的手続き準備中が25件となっている。東京都の6件をはじめ25都道府県に広がっており、業種は宿泊業の12件、飲食業の7件などが多い。