帝国データバンクが1日発表した新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査によると、80.3%の企業が「業績にマイナスの影響がある」と回答し、2月後半に実施した前回調査の63.4%から、わずか1カ月で16.9ポイント増えた。そのうち「すでに影響が出ている」企業は46.5%にのぼり、「今後影響が出る」が33.8%あった。業種は家具類小売り、飲食店、繊維製品・服飾品小売り、旅館・ホテルなどが多い。
一方、「影響はない」が9.0%、「プラスの影響がある」が2.1%あり、プラスの影響の中心はスーパーマーケットなどの各種商品小売業だった。
調査は3月17~31日に実施、対象2万3676社のうち1万1330社から有効回答を得た。同調査は2月に続いて2回目。
業績悪化に見舞われている企業のうち、小売り・飲食などの中小・零細で行き詰まっている企業が増えている。帝国データによると、4月1日時点の倒産件数は31件で、法的整理が14件、事業停止が17件。
一方、東京商工リサーチの調査でも、3月31日時点の関連破綻は25件で、そのうち倒産が10件、法的手続きの準備中が15件。地域が全国に広がっており、業種は食品製造販売、レストラン・飲食店、宿泊・観光業など、インバウンド需要と消費者対象業種が圧倒的に多いという。