厚生労働省は31日、2019年「賃金構造基本統計調査」概況を発表した。それによると、平均賃金は30万7700円(前年比0.5%増)で3年連続の増加となった。男女別では男性が33万8000円(同0.1%増)、女性が25万1000円(同1.4%増)となり、男女計と女性は過去最高を更新した。男女間の賃金格差(男性=100)は74.3で前年を1.0ポイント下回り、比較可能な1976年以降の最小となった。
雇用形態別では、正社員が32万5400円(同0.5%増、42.0歳、勤続13.0年)、非正規社員が21万1300円(同0.9%増、48.9歳、勤続9.1年)となり、正規、非正規とも増加。両者の賃金格差(正規=100)は64.9(同0.3ポイント減)とわずかに縮小した。
パートタイム労働者の1時間あたり賃金は1148円(同1.8%増)で、男性が1207円(同1.5%増)、女性が1127円(同2.0%増)だった。
一方、外国人労働者の賃金は正社員が22万3100円(33.4歳、勤続3.1年)で、資格別では「専門・技術」が32万4300円と最も高く、「技能実習」は15万6900円。パートの時給は1068円(29.1歳、勤続1.7年)だった。
同調査は毎年6月分の賃金などについて7月に実施。今回は全国7万8482事業所を対象に実施し、そのうち10人以上の常用労働者を雇用する4万7148事業所から有効回答を得た。