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2020年3月 9日

売上高、利益の下方修正相次ぐ 東商リサーチの上場企業調査

 東京商工リサーチが9日発表した上場企業の新型コロナウイルス影響調査によると、6日までに影響の情報開示などをした企業は461社にのぼり、そのうち数字を下方修正した企業は87社。合計修正額は約4584億円、最終利益は1057億円の減少を見込んでいることがわかった。

 最大の下方修正はエイチ・アイ・エスの1250億円減で、最終利益は110億円の黒字から11億円の赤字に転落、旅行事業への影響の甚大さが浮き彫りになった。貸し会議室大手のティーケーピーもイベント減少などで売上高が約19億円減となり、最終利益は約20億円減の8億円と大幅減少の見込みだ。
 
 業種別では製造業が最も多い217社で、中国国内のサプライチェーンの乱れなどが主要因。次いでサービス業が68社、小売業が54社と、インバウンドを含む個人消費の縮小を反映している。

 同社は、国内感染者数の増加とともに企業経営に及ぼす影響も深刻の度合いを増していることから、「多くの上場企業が本決算を迎える年度末にかけ、影響がさらに表面化する可能性が高まっている」と予想している。

 一方、帝国データバンクが6日まとめた上場企業50社の業績修正動向調査(3日時点)でも、売上高の下方修正を合計すると約4064億円となり、最大の下方修正はエイチ・アイ・エスの1250億円。業種別では製造業が最も多い26社で、卸売業の11社が続いた。


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