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2020年2月17日

8割が「労働力の定着・確保」狙う 20年度賃上げ予定企業、帝国データ調査

  帝国データバンクが17日発表した2020年度「賃金動向に関する企業の意識調査」によると、「賃金改善がある」と答えた企業は過半数の53.3%にのぼり、その理由は「労働力の定着・確保」が過去最高の80.6%だったことがわかった。

 20年度の賃金について、正社員の給与をベースアップ、賞与、一時金などなんらかの形で改善を予定している企業は53.3%(前年比2.2ポイント減)と4年連続で5割を上回った。逆に「予定はない」との回答は20.2%(同1.1ポイント増)と3年ぶりに2割を超えたものの、上げる企業の比率が圧倒的に高い傾向は変わらない。

 改善理由では(複数回答)、「労働力の定着・確保」が80.6%(同0.2ポイント増)でダントツに高い過去最高を記録し、「業績拡大」の36.0%(同4.9ポイント減)、「同業他社の賃金動向」の23.8%(同0.6ポイント減)などを上回っている。

 これらの回答を基に同社が試算したところ、20年度の総人件費は同2.85%増の約4.7兆円。そのうち、社員の給与・賞与は約3.7兆円増える見込みだ。

 同社は、「賃金上昇にはやや一服感がみられるものの、おおむね改善傾向にあることには変わりなく、人手不足の長期化によって人材の定着・確保に向けて賃上げに踏み切る傾向が一段と強まるだろう」と分析している。

 調査は毎年1月に実施し、今回で15回目。1月下旬、全国2万3665社を対象に実施し、1万405社から有効回答を得た(回答率44.0%)。
 

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