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2020年1月31日

19年の有効求人倍率1.60倍、10年ぶり低下

n200131.png 厚生労働省が31日発表した昨年12月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.57倍となった。都道府県別(就業地別)では前月と同様に福井県の2.15倍が最高で、最低は高知県の1.26倍だった。

 新規求人倍率は2.43倍で前月比0.11ポイント上昇。新規求人数(原数値)は前年同月比2.1%増で、業種別では教育・学習支援の同7.7%増、医療・福祉の同6.8%増、建設の同4.3%増などの増加が目立つ一方、製造業は同11.6%減と大きく減少しており、中国の景気減速を反映したものとみられる。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.13倍となった。

 この結果、19年の年間平均倍率は1.60倍(前年比0.01ポイント低下)となった。リーマン・ショックで落ち込んだ09年の0.47倍を底に、18年まで9年連続で上昇したが、10年ぶりにわずかながら前年を下回った。しかし、水準自体はまだ高止まりしており、人手不足が解消したとは言えない。有効求人数は同1.6%減、有効求職者数も同0.8%減と、いずれも減少した。

19年の完全失業率は2.4%、前年と同水準

 総務省が31日発表した昨年12月の就業者数は6737万人で、前年同月比81万人増、84カ月連続の増加となった。完全失業者は145万人で同14万人の減少、2カ月連続の減少となった。

 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月と同じ2.2%で、完全雇用に近い水準が続いている。男女別では男性が2.3%、女性が2.0%で、いずれも前月と同水準。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5698万人のうち、正社員は3518万人で前年同月より40万人増。非正規社員も2179万人で同23万人増となり、非正規率は38.2%となった。非正規のうち派遣社員は140万人で同1万人増加した。

 この結果、19年の年間平均の完全失業率は前年と同じ2.4%で、8年連続の低下となった18年から横ばいになったが、記録的な低水準が続いている。男性が2.5%、女性が2.2%で、男性は0.1ポイント低下し、女性は横ばいだった。

 就業者は6724万人(同60万人増)と7年連続の増加で、比較可能な1953年以降の最高。完全失業者は162万人(同4万人減)と10年連続の減少。雇用者のうち正社員は3503万人(同18万人増)、非正規社員は2165万人(同45万人増)だった。非正規比率は38.2%で前年から0.4ポイント上昇した。 

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