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2020年1月20日

通常国会召集、厚労分野は「雇用」「年金」改革が焦点 提出法案は過去最少の公算

 第201通常国会が20日召集された。安倍晋三首相は、衆参両院の本会議で施政方針演説を行い、「現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは待ったなしの課題だ」と、「雇用」と「年金」をはじめとする全世代型社会保障改革の断行を強調した。

 自民が政権を奪還した2012年末の第2次安倍政権発足後、首相の施政方針演説は8回目となる。与野党の代表質問は22日~24日に衆参両院で行われる見通し。会期は6月17日までの150日間で、政府提出法案は過去最少の50本台前半にとどまる公算が高い。

 厚労分野の「雇用制度改革」では、大企業に中途採用比率の公表を義務付けることや企業に70歳までの就業機会を作るよう努力義務を課すことなどが盛り込まれる。予算関連の雇用保険法改正案に、労働施策総合推進法や高年齢者雇用安定法などの改正案を束ねて提出する見込みで、前半国会の主要テーマとなる。

 「年金制度改革」は、パートなど短時間労働者への厚生年金の適用拡大や老齢基礎年金の受給開始時期の選択肢拡大を柱に、国民年金法などの改正案を一括提出する構え。4月以降の後半国会で、与野党の激しい論戦が予想される。

 また、労働者が企業に未払い残業代などを請求できる期間について、現在の2年から当面3年に延長する「労働基準法改正案」と、介護人材の確保や業務効率化の強化などを実施する「社会福祉法改正案」を提出する考えだ。

 一方、立憲民主、国民民主、共産などの主要野党は、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業に絡んだ汚職事件などを取り上げ、政府の追及を強める構えだ。

 

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