労働政策審議会の第158回労働条件分科会(荒木尚志分科会長)は27日、「賃金請求権等の消滅時効の在り方」について、労働者が企業に未払い残業代などを請求できる期間を現在の「2年」から「3年」に延長する建議を取りまとめた=写真。使用者側は従来の2年を、労働者側は来年4月施行の改正民法に合わせた5年を主張して平行線をたどっていたが、24日に公益委員が提示した「見解」を労使双方が大筋で了承した格好。厚生労働省は、改正民法との同時施行を念頭に、年明けの通常国会に労働基準法改正案の早期提出をめざす。
改正案が成立した場合、新たな時効は2020年4月以降に支払われる賃金が対象となる。賃金請求権の時効については、旧民法では一般債権と同じ2年、退職金は5年と規定されていたが、2017年の改正民法で一般債権が5年に延長され、来年4月から施行されることから、労働者の賃金や付加金(残業代)についても、労働基準法を改正して5年に延長するかどうか、同分科会で議論していた。
この日、厚労相に提出した建議によると...
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