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2019年12月12日

正社員不足は37ポイント  厚労省の11月労働経済調査

 厚生労働省が12日発表した11月の労働経済動向調査によると、労働者の過不足状況判断DI(「不足」の割合から「過剰」の割合を引いた数値)は正社員で37ポイントとなり、8月の前期から3ポイント低下した。業種別では、建設と運輸・郵便の54ポイントが最も高く、最も低い金融・保険でも21ポイントの不足となっている。同様に、パートタイムも28ポイントの不足で、前期より1ポイント低下。生活関連サービス・娯楽の60ポイント、宿泊・飲食サービスの59ポイント不足が目立った。

 ただ、今年は正社員、パートともに大幅な「不足超過」は変わらないものの、DI数値はやや低下傾向にあり、人手不足はピークアウトした可能性がある。

 一方、今回の特別調査では、働き方改革関連で同一労働同一賃金などの格差解消に向けた取り組みを聞いた。それによると、「取り組んでいる」と回答した企業は41%あり、「取り組んでいない」が28%、「待遇差はない」が29%あった。取り組んでいる企業の内容は(複数回答)、「諸手当の不合理な格差」が55%で最も多く、「基本給」が47%、「福利厚生」が44%だった。

 調査は四半期ごとに実施し、今回は30人以上の正社員がいる5835事業所を対象に実施、2570事業所から有効回答を得た(回答率44.0%)。

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