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2019年12月13日

「転職賃金相場2019」を公表、人材サービス産業協議会 求職者、求人企業の双方に利用価値

 人材サービス産業協議会(JHR、水田正道理事長)は13日、正社員の中途採用の代表的な職種別年収や最新の傾向、特徴などがつかめる「転職賃金相場2019」を公表した。求職者には提示された年収が適正かどうかを判断する目安に、求人企業には人材の確保に必要な条件の参考として活用されており、今年で3回目となる調査。JHRに参画する人材紹介事業者と求人情報提供事業者(求人メディア)による業界を横断したデータを基に調査・分析している。

n191212_1.jpg 同調査は、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、東海(愛知・岐阜・三重)、近畿(大阪・京都・兵庫)を対象エリアに、今年4月から8月を調査期間とした。各社の正社員中途採用求人広告と求人依頼件数の上位職種に共通する14職種(経理財務やエンジニア、施工管理など)に加え、人手不足が深刻な4職種(介護など)や初の試みとして労働市場で注目度が高い地方企業の管理職、物流ドライバーを選定し、延べ10万件の人材募集時の年収データから相場を算出。参考情報として年収層ごとに転職が決まった人の特徴も盛り込んでいる。調査・分析には、中央大学大学院(ビジネススクール)の佐藤博樹教授が協力した。

 今回の調べでは、「首都圏につづき、東海・近畿でも募集時年収相場の底上げがみられ、最低額・最高額ともに首都圏と大きく変わらない水準になっている」「地方企業の管理職で主体となっている年齢層は40~50代で、職務内容によっては首都圏と同等以上の年収で決定する例もある」といった特性がみられた。

 また、「全職種に共通して未経験者は400万円未満となることが多い」「経理財務など企業に共通して存在する職種の高年収層は転職回数が多い」などの傾向もつかめた。

 「健全かつ円滑な労働市場の形成」を掲げるJHRは、転職賃金相場を調査・公表することで、求職者が「自分のスキルや経験にあった年収イメージを持てる」「希望する処遇を得るために必要なスキルや経験がわかる」「転職を考えていない場合でも現在の処遇などを客観視できる」、求人企業は「欲しい人材を獲得するために必要なコストをイメージできる」「在職者に適正な処遇ができているかどうかを確認できる」と、双方の活用メリットを強調。転職時の最新の賃金相場とトレンドを映し出す調査として評価され、活用が広がっている。

「転職賃金相場2019」

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