厚生労働省は3日、10月27日に実施した「過重労働相談ダイヤル」結果を発表した。それによると、全相談件数269件のうち、最も多かったのは「長時間労働・過重労働」の90件で、「賃金不払い残業」の69件、「休日・休暇」の31件が続いた。相談者の9割近くが労働者自身かその家族だった。
主な相談事例は、「午前6時から午後11時まで勤務しているが、会社にはタイムカードなどの出退勤記録がなく、休みは日曜日だけで疲れがたまる」(60代、トラック運転手)、「労使で月90時間を上限とする36協定を結んでいるが、実際は100時間以上になっており、170時間に達する者もいる」(製造業)など。
同ダイヤルは11月の「過重労働解消キャンペーン」の一環で実施した。昨年の501件から大幅に減っており、今年4月から大企業に法的な残業規制が実施されたことが奏功した可能性がある。