パソナグループの人事担当者向け組織「日本CHO協会」は11日、同社本部で公開シンポジウム「生涯現役時代のシニア活躍」を開いた。
著書『「定年後』で知られる楠木新・神戸松陰女子学院大学教授が基調講演し、企業の中高年社員の処遇と中高年社員の心理について解説。法改正によって65歳まで企業が雇用責任を負うことになったことや、大量採用されたバブル期入社社員の処遇について、多くの企業が悩んでいることに対して、「社員の立場になって考えることが必要」と強調した。
一方、多くのサラリーマンは40代半ばになると働く意味などに悩む「こころの定年」状態になる人が多く、とりわけ最近は女性に目立つという。楠木氏は定年後対策として、「50代からゴソゴソ始める」「個人の主体(うまくやる)が大事」「行動力がポイント」などのコツを披露し、中高年サラリーマンにエールを送った。この後、好事例としてソニー、SCSK、大阪ガスの担当者が自社の取り組みを解説した。