厚生労働省は24日、長時間労働が疑われる事業所に対する2018年度の労働基準監督署の年間指導監督結果を発表した。それによると、対象になった2万9097事業所のうち、40.4%にあたる1万1766事業所で違法な時間外労働を確認、是正・改善を指導した。
違法事業所のうち、月80時間を超える時間外・休日労働をさせていたのは7857事業所に上り、そのうち月100時間を超えていたのは5210事業所に上った。月200時間を超えていた所も219事業所あった。
時間外労働のほかには、賃金の不払い残業が1874事業所、過重労働に対する健康確保措置を実施していなかったのが3510事業所あった。
労基署が指導対象を15年度までの月100時間から、16年度は月80時間に拡大したことから、16年度は指導監督件数も大幅に増加。さらに17年度は、対象事業所を1700カ所程度増やしたため違反件数も総じて増加したが、18年度は違反の割合が減少している。