労働政策審議会(会長・鎌田耕一東洋大名誉教授)の第44回会合が11日開かれ、事務局の厚生労働省が2020年度予算の概算要求と主要施策、各局所管の労政審分科会・部会の審議状況などを説明した=写真。これを受けて、労働者側と使用者側の両委員が「職場のパワーハラスメント防止に関して、具体例などを年内に指針で詰めていくが、確定したら速やかに現場に周知徹底を」と要請した。また、主要施策に絡めて、毎月勤労統計調査など一連の「統計不正問題」や外国人材の受け入れ拡大など、注目される動きに対して労使双方から意見や指摘が相次いだ。
厚労省は来年度の概算要求の中で、団塊ジュニア世代が高齢者となり、現役世代の減少が進む2040年ごろを見据えた取り組みとして、「多様な就労・社会参加の促進」「健康寿命延伸等に向けた保健・医療・介護の充実」「安全・安心な暮らしの確保」――を政策の柱に置く。
このうち、「多様な就労・社会参加の促進」の中に、雇用・労働関係の政策を重点的に盛り込み、具体的な項目として、(1)高齢者の就労・社会参加の促進(2)就職氷河期世代活躍支援プランの実施(3)女性活躍の推進(4)障害者の就労促進(5)外国人材受け入れ環境整備――の5点を挙げている。
厚労省の説明は、労働基準局、職業安定局、雇用環境・均等局、人材開発統括官関係、政策統括(総合政策担当)関係の順に行われ…
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