厚生労働省の東京労働局は6日、就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアが「内定辞退率予測」を顧客企業に販売していた問題で、職業安定法に基づいて業務運営体制の改善と再発防止を求める行政指導を同社に行った。また、業界団体の全国求人情報協会と人材サービス産業協議会に個人情報の適正管理を要請した。
同社は昨年春から「リクナビDMPフォロー」と呼ばれるサービスを実施。顧客企業が就活生の個人情報を同社に送信すると、就活生の同意の有無と関係なく、リクナビの閲覧履歴などを使ってAIが計算した辞退率が取得できる仕組みで、対象は約8000人、大手企業を中心に38社が購入していた。同サービスは8月4日付で廃止している。
政府の個人情報保護委員会も8月26日、是正を求める初の勧告を出している。
同社は「今回の指導を厳粛に受け止め、今後このような事態が再発することのないよう経営、従業員一丸となって改善対応に取り組んでまいります」とコメントした。