厚生労働省は22日、23日発表予定だった毎月勤労統計の6月確報値について、大阪府の集計に不適切な調査があったため延期すると発表した。
大阪府によると、府の女性調査員2人が事業所から聞き取りをせずに調査票を作成し、虚偽報告したことが発覚。2人のうち50代の女性は対象事業所で初回調査時だけ全項目を聞き取り、その後は聞き取りをしなかったり、一部を聞かなかったりして調査票を作成。もう1人の60代女性は調査途中から事業所に回答を拒否され、前月と近い数字を勝手に記入していた。
不正は2014年1月分以降、50代女性は担当の88事業所中15事業所で計182回、60代女性は89事業所中32事業所で計460回にのぼり、合わせると642回になる。ただ、問題の調査対象は一部中小企業にとどまるため、同統計全体に及ぼす影響はそれほど大きくないとみられる。