東京商工リサーチが1日発表した3月期決算企業2316社の「女性役員比率」調査によると、役員総数2万6664人中、女性役員は1319人で4.9%を占め、昨年より288人、1.1ポイント増えたことがわかった。ただ、過半数の1336社が女性役員はゼロとなっている。
産業別で最も比率の大きいのは金融・保険の7.4%で、電気・ガスの7.2%、水産・農林・鉱業の6.4%の順。最低は建設の3.3%だった。女性役員が過半数を占める企業は老人介護ホーム「光ハイツ・ヴェラス」(7人中4人)、化粧品開発「ハーバー研究所」(8人中4人)、同「シーボン」(10人中5人)の3社。
政府は女性活躍推進政策の一環として、上場企業の女性役員比率を「2020年までに10%」を目標に掲げているが、10%以上の企業は20.8%の484社にとどまっており、登用が少しずつ進んでいるとはいえ、目標達成は非常に厳しい情勢だ。