ディスコが29日発表した2020年卒・新卒採用に関する企業調査によると、7月上旬時点で採用選考を終了した企業の比率は31.1%(前年同期比4.7ポイント増)で、昨年に比べて内定出しが早まった分、終了のタイミングも前倒し気味になっていることがわかった。しかし、7割近い企業がまだ選考中で、業種別では「流通・商社」が74.2%、企業規模別では「従業員299人以下」が73.8%に上っている。
今年の就活生に対する印象としては「努力しなくても内定は取れるといった印象を受ける」「就活自体を甘くみている学生が増えた」「企業研究の幅が狭くなっている印象」など辛口の感想が目立った。
21年卒に対する採用計画については、20年卒より「増える」が12.8%で、「減る」の7.0%を上回った。とりわけ、従業員299人以下の企業は「増える」が15.1%と意欲的だが、20年卒の不足分を補完したいと考えている企業が多いことを示唆している。面接開始時期については42.9%が「早める」と答えており、21年卒から始まる政府主導の就活ルールの下で、大手を中心にした選考活動の早期化が進む可能性が強まっている。
調査は7月上旬、全国主要企業1万3000社を対象に実施、1376社から回答を得た。