連合が26日発表した「派遣労働者に関する調査2019」によると、15年改正の労働者派遣法について「詳細まで知っていた」人はわずか9%で、過半数の51.7%が「詳しくはないが知っていた」と回答。派遣元に雇用安定措置が義務付けられている派遣期間3年以上の145人については、「何も講じられていない」が64.1%に上り、講じられた人は「派遣元での無期雇用」が15.2%程度だった。
また、派遣元によるキャリアアップ措置も「している」は24.7%に過ぎず、「していない」が33.0%と上回った。派遣先正社員との「不合理な格差」がなくなることに「期待する」人は44.7%と、「期待しない」の13.3%を大きく上回ったが、「わからない」も42.0%にのぼった。
連合では「法改正における保護ルールの内容が派遣労働者に十分周知されていない。15年改正では保護の目玉とされたキャリアアップ措置の未実施や、派遣元の義務である雇用安定措置が未実施、あるいは希望しても対応しないとの回答が少なからずあり、厚生労働省の指導強化などにより改正法の実効性を高める必要がある」と解説している。
調査は6月13~20日にネットで実施、企業勤務の20~69歳の派遣労働者1000人から有効回答を得た。