東京商工リサーチが22日発表した2019年3月期決算の上場企業1841社の年間平均給与は629万円(前年比1.16%増)となり、調査開始の10年3月期から9年連続のプラスとなった。伸び率は前年の1.11%に続いて、今回も1.16%と小さいが、平均給与の中央値は614万2000円(同1.0%増)となり、同社は「給与の底上げが進んでいる」と分析している。
業種別で最も高いのは建設業の749万3000円(同1.0%増)で3年連続のトップ。最低は小売業の486万7000円(同2.0%増)だが、8年連続で増加している。企業別の最高は三菱商事の1607万7000円(同4.3%増)で、上位10に同社のほか伊藤忠商事など大手総合商社5社がランクイン。1000万円以上は27社で、前年を3社上回る過去最高となった。
最も多い給与帯は「500万~700万円未満」の1050社で全体の過半数を占め、「600万円以上~700万円未満」が527社、「500万円以上~600万円未満」が523社だった。