厚生労働省の第53回中央最低賃金審議会が4日開かれ、会長に公益委員の藤村博之法政大学大学院教授、会長代理に中窪裕也一橋大学大学院教授を選任。具体的な最低賃金(最賃)を決める「目安に関する小委員会」の委員長も藤村氏を選任した。
最賃については、政府が6月21日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太の方針)などの中で「この3年、年率3%程度をメドに引き上げられてきたことを踏まえ、(中略)より早期に全国加重平均が1000円になることを目指す」と明記しており、この日も根本厚労相が冒頭出席し、「骨太の方針に配慮した審議を求める」と諮問した=写真。
藤村委員長は「参院選でも各党が最賃について公約を掲げるなど、社会的に注目されており、労使の十分な審議を求めたい」とあいさつしたが、同審議会での議論はなく、初回から非公開の小委員会で事務局から経済環境などの説明があった。小委員会は7月中に3回開き、引き上げ額(目安)を決める予定だが、具体的な理由を示さないまま例年通りの非公開審議としたことから、引き上げ額などが「密室でのやり取り」で決まることに改めて批判が強まりそうだ。
最賃は都道府県ごとの物価・賃金水準などによってA~Dの4ランクに分かれ…
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