ディスコが24日発表した新卒採用活動に対する緊急企業調査によると、2021年卒の採用について、20年卒と「変わらない」と回答した企業の比率は半数近い48.4%だったが、「早める」との回答も26.9%あり、商社・流通業では30.3%にのぼった。20年卒は政府主導で現行日程ルールが維持されることになっているものの、学生側の売り手市場が緩和される見通しはなく、それ以降を見越した企業側の焦りがうかがえる。
22年卒以降に本格化するとみられる新卒一括採用の見直しについては、「反対」が18.6%、「どちらかといえば反対」が21.4%の計40.0%にのぼり、「歓迎」の7.0%、「どちらかといえば歓迎」の18.6%の計25.6%を大きく上回った。「どちらともいえない、わからない」も34.4%あり、企業側の戸惑いが浮かび上がった。
見直しが進んだ場合の取り組み(複数回答)としては、「選考時期の通年化」が42.3%で最も多く、「採用直結の長期インターンシップ」の36.9%、「低学年へのアプローチ」が34.5%などが続いた。学生側にとっては就活の早期化、通年化が進む可能性が高い結果となっている。
調査は8~14日に実施、全国主要企業1万1865社を対象に実施、1097社から回答を得た。
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