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2019年4月10日

大企業の7割超で対応整わず  同一労働同一賃金、アデコ調査

 アデコは10日、同一労働同一賃金の導入に向けた企業の準備状況に関する調査を発表した。それによると、大企業の7割以上が十分な対応方針を固めていないことがわかった。調査は従業員300人以上の企業の人事担当者500人を対象に、3月下旬に実施した。

 導入について対応方針の決まっている企業は27.0%に過ぎず、「決まっていることもあるが、決まっていないこともある」が55.0%、「まだ決まっていない」が18.0%で、合わせると73%にのぼることがわかった。

 導入における最も重要な課題(複数回答)は「基本給」が68.8%で最も多く、次いで「賞与」が65.0%、「就業規則」が58.2%、「通勤などの手当」が55.6%など。基本給の対応が決まっている311社の場合、導入後は52.1%が非正規社員の基本給が「増える」と回答し、正社員の基本給は「変わらない」が60.1%だった。

 賞与について決まっている303社のうち、39.9%で非正規の賞与が「増える」と回答、「今は支給していないが導入後は新たに設ける」が15.2%あり、合わせると5割を超える企業で賞与が増える見通し。各種手当類についても、ほぼ同様な回答があった。

 多くの大企業が、正社員の待遇は変えずに非正規の待遇改善を図る意向であることがわかったが、改善に伴う人件費増は避けられず、どこでコスト削減するか、まだ明確に決めている企業は少ないようだ。働き方改革の一環として、大企業は来年4月から同一労働同一賃金の導入が義務付けられている。

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