帝国データバンクが14日発表した2019年度「雇用動向に関する企業の意識調査」によると、正社員の採用予定のある企業は64.2%(前年比1.7ポイント減)で3年ぶりに減少したが、5年連続で6割を超えた。大企業では84.8%(同0.8ポイント増)と旺盛な一方、中小企業は59.1%(同2.2ポイント減)で採用意欲は一段落した感じだ。
非正規社員の採用も、予定のある企業は50.3%(同2.1ポイント減)で、採用意欲は一服しているが、2年連続で5割を超えた。飲食店、飲食料小売り、医薬品・日用雑貨小売りなどの業種では8~9割が採用を予定している。
生産性向上に効果のある人材育成方法について聞いたところ、1年以内の短期間では「職場内における教育訓練(OJT)」が60.1%でダントツに多く、1年超の長期間では「OJT」の26.8%、「職場外での教育訓練(OFF-JT)」の22.7%、「職場内における能力開発(OJD)」の22.4%など多様化した。
調査は2月後半、全国2万3031社を対象に実施、9701社から有効回答を得た(回答率42.1%)。規模別では大企業が1930社、中小企業が7771社。