違法残業から働く人たちを守るため、連合は6日、時間外労働(残業)をする際に労使が締結する「36(サブロク)協定」の存在と重みを全国に広げようとキャンペーンを実施した。この日は、連合が3月6日を「36(サブロク)の日」として日本記念日協会に登録し、認定を受けてから最初の日となる。働き方改革の一環として、残業の上限規制が4月に大手企業から適用となるのを前に、連合の神津里季生会長は「残業の罰則付き上限規制が施行される。すべての働く人たちのために全国の企業と現場に浸透させていきたい」と力を込めた。
労働基準法の36条は、企業が従業員に1日8時間、1週40時間の労働時間を超える残業や休日労働を行わせる場合、残業時間の上限などに関する労使協定を結び、労働基準監督署に届け出ることを義務付けている。届け出ずに残業や休日労働をさせたり、協定時間を超えて働かせたりすると、6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金を科されるが、厚生労働省によると約半数の事業所が届け出ていない状況にある。
連合は、「クラシノソコアゲ応援団!RENGOキャンペーン」の一環として「Action!36」を展開しており、この日のPR活動はその一環。芸能界入りする前に、会社勤めを経験している、お笑いコンビ「ますだおかだ」の岡田圭右(50)、女芸人のキンタロー。(37)を招いて、神津会長とトークセッションを繰り広げた=写真。また、PRイベントに先立ち、通勤時間帯の東京・品川駅前で神津会長らが「36協定」の重要性などを街行く市民に訴えた。
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